朝日岳(寸又三山:1827m)
以前から気になっていた寸又三山のひとつ朝日岳へ行ってきました。寸又三山とは朝日岳のほかにより易しいコースの沢口山と、より厳しいコースの前黒法師岳の3つをいいます。
朝日岳遠望
寸又峡へ向かう国道から見える朝日岳です。なかなか風格があります。その奥には大無間へ続く稜線があります。右の山は熊平沢ノ頭です。
寸又峡温泉
美女つくりの湯と夢の吊橋で有名な観光地です。南アルプスの登山基地とものの本には紹介がありますが今はそのような風情は感じられません。バスターミナルから少し奥に歩くとりっぱな道標があります。夢の吊橋は左、朝日岳は右です。
猿並橋
さんなみ橋と読む吊橋です。長さは100mくらい。しっかりしています。対岸に渡って尾根をひと登りします。寸又川左岸を走る林道に出ます。
ここには登山届を出すポストと大きな案内板があります。反対側には登山口の標識と木のハシゴがあります。
単調な登りとザレ
地形図通り、ずーっと登りです。それもけっこう急でした。やせた尾根を歩いた後にザレ場が出てきてトラロープが張ってあります。慎重に足場を確保して登っていると目の前の岩にヒルがいました。立ってクネクネと体を動かしています。(いやだな~こいつ)
合地ボツ
西側からくる尾根と合流してカクンと右に90度曲がった後、岩が目立つ尾根を登って登ってさらに西からくる尾根に乗り移ります。その合流点が、合地ボツ。「がっちぼつ」と読みます。辺りは杉の植林帯で薄暗いところです。
猿との遭遇
合地ボツからは尾根の斜度も緩やかになり辺りも雑木林が出てきて気分良く歩けます。植林がしだいに離れてくると尾根もやせてきます。この辺りはシロヤシオとアカヤシオの群生地で、春にはキレイな花を紅白揃って見られることなのでしょう。この先で私は猿の親子に遭遇しました。子猿(二匹いました)はかわいいのですが、親猿が威嚇していたので遠巻きにすれ違いました。ドキドキ。
リンドウ |
イワシャジン |
Thanks to Mr.Sone@HML !
栗山沢の頭
標高差200mくらいある急な登りをこえると右から来る尾根と合流します。そこが栗山沢の頭です。しかしこの辺りは急で大変でした。
木に食われた看板を見つけました。このコースの歴史を感じさせます。
倒木・苔・原生林
急な登りが終わると嘘のような静けさと湿り気のようなものに包まれます。なんか時間が止まっちゃっているような。写真はガンマ補正してますので、ホントはもっと暗いです。平らなのですが、雰囲気に圧倒され自然と歩く速さが遅くなっていました。小無間から大無間への稜線にも似た感じです。
朝日岳山頂
幽想な雰囲気の原生林の一番奥(北)に山頂があります。北側は刈られていて展望が望めるはずなのですが今日はあいにくの天気でした。山頂でひとり昼食を取っているとなんと寂しいことか。渋すぎる朝日岳山頂でした。
ヒル
山頂で靴を脱ぐとなんと靴下が真っ赤ではありませんか!靴を逆さにして振るとプクプクしたヒルがポロッと落ちました。やられた~。私は出血シーンは苦手なのに~。こうなると他の所にも付いているのではと気が気でなりません。
美女つくりの湯
下山は登りと同じルート。途中で単独のハイカーにひとり会いました。なんと静かな山。寸又峡温泉では公共の野天風呂に入り汗を流しました。
Phot: NIKON COOLPIX800