安達太良山

安達太良山 (1700m)

天候が悪いが安達太良山へ行くことにした。高村光太郎の智恵子抄の一節で有名な山だ。安達太良山の上の空が本当の空だ。なんていいこという。南東北の山は初めてである。今回はいつも持っていくデジカメとともにMDレコーダとマイクを持参した。以前より山の中の音を録ってみたいと思っていたからである。はたしてうまく録音できるかな。

あだたら高原スキー場

7時30分にスキー場の駐車場に着くと、車が4台ほどとまっていた。車中で寝ていた人もいたようだ。ゴンドラが営業するのを待っているのだろうか。ゴンドラを利用すると実にあっけないので、下から歩くことにしている。


スキー場を登る

私としては珍しくスパッツをつけて出発した。あたりは薄暗く、曇り空だからである。スキー場の端に付けられたハイカー用の道を上っていく、夏のスキー場は草が生い茂り、アザミやその他いろとりどりの花が咲いている。冬の喧噪は嘘のように静まりかえり、聞こえるのは鳥のさえずりと風が草をなびかせる音くらいだ。

道は赤土で滑りやすいが、勾配がそれほど急ではないために難儀するほどではない。


五葉松平

途中から樹林に入り、鳥の鳴き声がひときはよく聞こえるようになった。私はMDレコーダとマイクを取り出して、初めての試みとして鳥のさえずりを録音してみることにした。

8時30分を過ぎるとゴンドラの運行が始まり、ゴンドラの稼働音で少々騒がしくなった。冬はスキー客を運ぶのであろうゴンドラは夏の観光客を山上の別天地へ呼び込む。

薬師岳

ゴンドラの終着駅付近に登山道はつながっている。そこは薬師岳である。鐘があった。鐘の音も録音してみた。ここからは強風に悩まされることになる。



安達太良山山頂

風にバランスを崩されぬよう気を付けながら歩く。山頂は乳首と言われ、岩のコブが突き出ている。非常に風が強い、尋常ではない。なんとか写真を撮ると、今日の予定ルートである、牛の背へ向かって歩いてみた。しかし、激しい風と、まったくない見通しとで、このまま牛の背へ行ってもおもしろくないなと判断し、ルート変更をすることにした。



くろがね小屋

温泉が湧いている小屋である。日帰り入浴も可能。小屋の前には丸太の芯をくりぬいたパイプで下界へ温泉を流しており、このパイプに沿って下山するのだ。

温泉の道

温泉を運ぶ道・パイプは所々に桶のようなコンクリートブロックが置かれている。板を外してみるとお湯が勢いよく流れているのだ。ちょうどよい風呂桶に見えなくもない。ひと風呂あびようか...衝動を抑えて先へ進むのだ。


勢至平

ここにはなにか碑のようなものが何点か置いてあった。

智恵子の生家

下山後に安達町にある智恵子の生家、智恵子記念館・智恵子の杜公園に寄りました。なかなかよかったです。特に手紙が。

Photo: NIKON COOLPIX4300

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