黒法師岳(2067m)
2000年6月10日〜11日
登山チーム?GPCとの合同山行で、南アルプス深南部の黒法師岳へ行きました。 写真のモデルはGPCのメンバーの方です。がんじゅさんもいます。 ルートは戸中のゲートから等高尾根を経て黒法師岳です。帰りは同じルートを戻ります。
戸中ゲート
水窪湖からの林道を戸中のゲートまで入ります。 林道は落石の跡が生々しいので車高の高い頑丈な車が無難です。 ゲートからはみんな大嫌いな林道歩きから。結構な登り勾配の林道です。 昨日までの雨が止まり、薄曇りで歩きやすい天候でした。
等高尾根取り付き
林道をゲートから6kmほど歩いて枝林道に入ります。 この林道は廃道で荒れ放題で、写真のようなガレを横切る個所が何ヵ所かあります。 十分注意して通過しましょう。ちょっと恐かったです。 分岐から15分くらい歩くと等高尾根へ取り付くルートの道標があります。 ここから尾根までは左の写真のように暗い植林帯の登りです。 ジグザグのしっかりした道です。みんな歩くのが速いんで私はもう大汗をかいています。
等高尾根
等高尾根はなかなかの斜面です。登るにつれ口数が少なくなって行きます。 辺りにガスが立ち込めてきました。巨木が林立する原生林が幻想的な雰囲気を漂わせていました。 なんとなく神々しいかんじです。
笹薮
等高尾根はよく踏まれて刈り払いもされている、とガイドブックにある通り、 背丈ほどのササの中に左の写真のような道がはっきりと分かりました。 途中に右の写真のようなガレがありますので注意して通過しました。
主稜線へ
右の写真はガレの後、しばらく歩くとでてくるコルです。 ササは膝ぐらいの低さになり、テントも3張りくらいは張れそうです。 ここから先は尾根が痩せてきます。意識して尾根の真中のルートを取りましょう。 主稜線の手前にはシロヤシオツツジが群生していました。 バイケイソウの群落も見られました。イワカガミも多かったです。 (花はまとめて最下に載せます)
主稜線からの展望
主稜線に取り付くと広い熊笹の原に出ます。鹿の糞がたくさんあるヌタ場です。 ここにテントを張り、サブザックで黒法師岳を目指します。北東を見れば左から大無間山、小無間山、富士山が見えました。 雲が湧き立っていました。
南を見れば黒法師岳から尾根をのばした向こうにバラ谷の頭が見えます。 気持ちよさそうな尾根道ですね。北を見れば不動岳、鎌崩ノ頭、鎌崩、丸盆岳が見えました。いつか行ってみたい。
黒法師岳山頂
黒法師岳への最後の登りです。 右の大きなガレを見ながら左に巻いてひと登りすると山頂です。 わりと広くて小立ちの中の明るい山頂です。 うわさ通りの×マークの三角点もありました。
山頂での記念撮影はGPCの皆さんです。 このあたりから雨が落ち始めました。明日は雨の予報でしたのでしかたありません。
雨の下山
夜は雨でした。12時ごろ親子鹿が訪問してきたそうです。 テントの前で「フーッフーッ」と息を荒めたり、「ピーーッ」と鳴いたりしたそうです。 私はぐっすり寝ていました。雨天時の撤収は嫌なものです。テントは重くなるし、気も重い。 でも雨に洗われた原生林とササのあざやかなこと! 大きな満足感を持って下山しました。 等高尾根から植林帯を下るとき鹿が「ピーーッ、ピーーッ!」と鳴いたのが 後ろ髪を引かれる思いでした。 (実際は人間を追い払っているのだと思いますが)案内して頂いたGPCの皆さんありがとうございました。
フラワーズ
ヤマツツジ
ガスの中で鮮やかに浮かび上がるヤマツツジでした。
イワカガミ
ピンク~紅色のかわいらしいイワカガミがたくさん咲いていました。
コイワザクラ
きれいな紫色のサクラソウです。黒法師岳への登りで見つけました。
シロヤシオ
主稜線付近にたくさん見られました。ちょうど満開できれいでした。